2019年1月11日(金)7:30
〜都外川先生の色彩学レッスンvol.42〜
表色系とは、簡単に言うと「色の物差し」のことです。
中でも様々なカラーチップで表すことができるものを「顕色系」
カラーチップで表わさず、混色の概念で表すものを「混色系」と言います。
業種業界に応じて、馴染みのある表色系は異なります。
長さを測るのも、
センチメートル方式があったり、
インチ方式があったり、
尺の方式があったり・・・
・・・と様々あるのと同じですね。
目的や用途に応じて、色の物差しも使い分けていくのです。
今日はその一つめ。
PCCS(Practical Color Coordinate System)について。
これは顕色系の一種。
カラーカードはどなたでも気軽に安価で購入可能です。
これは色彩学レッスンvol.6のところでもすでに触れております。
日本語で日本色研配色体系となっているように、
配色を考える際に適した表色系です。
これは、
色の三属性(色相+明度+彩度)で表わさずとも
色の二属性(色相+トーン)で表せる便利さがあります。
また、トーンが持つ様々なイメージを
配色イメージに応用できると言う便利さもあります。
トーンに特徴があるので、別名
Hue Tone System(ヒュートーンシステム)とも呼ばれています。
(Hueとは色相のこと。Toneとはトーンのことで色調)
【色相に関すること】
暖色系(No.1〜8)は=暖かく見えて=温かく見えて、進出して見えます。
寒色系(No.13〜19)は=寒く見えて=冷たく見えて、後退して見えます。
これを色の
寒暖感(かんだんかん)
温冷感(おんれいかん)
進出後退感(しんしゅつこうたいかん)
・・・と言います。
これらを調整したい時は「色相」を調整すれば良いのです。
(明度や彩度を調整しても無駄です。)
【明度に関すること】
明るい色は=軽く見えて=やわらかく見えて、膨張して見えます。
くらい色は=重く見えて=かたく見えて、収縮して見えます。
これを色の
軽重感(けいちょうかん)
硬軟感(こうなんかん)
膨張収縮感(ぼうちょうしゅうしゅくかん)
・・・と言います。
これらを調整したい時は「明度」を調整すれば良いのです。
(色相や彩度を調整しても無駄です。)
【彩度に関すること】
あざやかな色は=さえて=派手で=興奮させる作用があります。
おだやかな色は=にぶく=地味で=鎮静させる作用があります。
これを色の
派手地味感(はでじみかん)
興奮鎮静感(こうふんちんせいかん)
・・・と言います。
これらを調整したい時は「彩度」を調整すれば良いのです。
(色相や明度を調整しても無駄です。)
色の三属性(色相、明度、彩度)を的確にコントロールすることができれば、
色のイメージや人の心もコントロールすることができるのです。
COCOLOR(ココカラー)代表 都外川八恵