2019年1月13日(日)7:30
〜都外川先生の色彩学レッスンvol.44〜
今日は、デザインの現場で「カラーリサーチ」によく使われる
色の表色系の一つ「マンセル表色系」についてご紹介します。
私がDICカラーデザイン株式会社にいた当時にも
原稿を書いてますので、そちらも合わせてご覧ください。
(マンセル表色系について)
マンセル表色系は、
1905 年にアメリカの美術教師アルバート・マンセルが
色を系統的に整理するために考案したものが元になっています。
のちにアメリカ光学会(OSA)が、色のバラつきを正し、
1943 年に現在も使われている修正マンセル表色系を発表しました。
マンセル表色系は、色相、明度、彩度の三属性の
見た目が均等になるように尺度化されているのが特徴で、
国際的にも通用する代表的な顕色系(カラーオーダシステム)です。
記号は
H=Hue(色相)
V=Value(明度)
C= Chroma(彩度)
を表しています。
表示方法は
HV/Cで表します。
白黒灰の無彩色の場合は、Nで表します。
色をより細かく正確に表示できるため、
日本でも産業界、色彩教育や学術研究など幅広い分野で使用されています。
またJISでは「色の表示方法-三属性による表示」の規格に採用し、
慣用色名の代表色をマンセル値によって決定しています。
色名は色のふんわりとした世界観やストーリーを表すのに向いているので、
明確な色表示ができませんが、
その分、マンセル値で表現することで、
色名の世界も代表色(中心色)を正確に表すことができます。
具体的な色票集としては、
Munsell Book of Color や
JIS標準色票
などがあり、
私もDICカラーデザイン株式会社当時、
デザインの現場でよく使っておりました!
マンセル値も、世界中の様々な分野で使える色のものさしなので、
覚えておくととっても便利ですよ。
COCOLOR(ココカラー)代表 都外川八恵